ブラックベリーの栽培はお勧めしない

ブラックベリーとブルーベリーの実
手前がブラックベリー 奥はブルーベリー

とてもゆっくりと実が熟すブラックベリー

7月に淡いピンク色の花を沢山咲かせたブラックベリーは、今収穫の旬を迎えている。といって一斉に黒く熟すわけじゃないから、毎日少しずつ甘く熟したものを取っては食べている。

ブラックベリーの花
ブラックベリーの花

ブラックベリーは黒く熟すまでが時間がかかる。7月に花が咲き、しばらくするとマリ状に緑色の小さな実が現われる。それが徐々に大きくなってくるんだけれども、成長はとてもゆっくりだ。8月の1ヵ月をかけて、その実が少しずつ大きくなってくる。その大きさはだいたい2センチ〜3センチの大きさにまで成長する。

ブラックベリーの未熟な実
花が咲き終わった後の実は緑色

食べごろは黒くなってから数日後。9月に入った頃から、緑色の実が茶色っぽい色に変わり、そして真っ黒の実になる。真っ黒になったからと云って、すぐに食べてはいけない。指で摘むと、固く感じる状態は、まだ完熟じゃない。この状態で食べると青臭く酸っぱい。甘味がほとんどない。

ブラックベリーの未熟な実
青かった実は夏が終わる頃にようやっと色が変わり始める

ところが、指で摘むと、少し軟らかく感じれば、それが食べごろ。未熟の時は酸っぱくエグミのある味が、甘く変化している。といってポリフェノールたっぷりの果肉なので、少し独特のエグミはあるのだけれども。

ブラックベリーの実
黒く熟したブラックベリーの実

ブラックベリーの実はすぐに傷む

気をつけなければならないのは、毎日実の熟し具合をチェックしなければならない事。というのは熟したものはすぐに収穫しなければ、翌日には熟れ過ぎて皮がとても薄くなり、実をもごうとするとグシャリとつぶれてしまうのだ。ここまで熟れてしまえばもう手ではもげない。ハサミで実の付け根を切り落とすしかない。そして熟れ過ぎた実はすぐに傷み、食べるとカビ臭いことが多い。

ブラックベリーの実はこんなものなので、流通には全く不向きの果実だと思う。実際に売っているのをみた事が無い。自分で栽培している人だけが食べられる果実じゃないかな。そしてなんといってもブラックベリーは、歩留まりが悪過ぎるから商売にはならないと思うのだ。

ブラックベリー栽培はお勧めしない

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ブラックベリーの株
我が家の庭3坪ほどはブラックベリーに占領される事を、しかたないので許可する事にした

次はブラックベリーの樹について説明しようと思う。

最初ブラックベリーがどんな風に育つか全く知らずに苗を買って来た。ラズベリーのように育つだろうと思い込んで、園芸市で思いつきでかってしまったのだ。その時の苗は、小さなビニールポッドに入った高さ10cm程の苗だった。300円だった。

最初の年はそれほど大きくもならなかった。実もつかなかった。ほとんど放置して2年目の春を迎えて、そして夏になる頃にはあちこちにランナーを延ばすようになった。イチゴ系の植物はランナーと呼ばれる長ーい枝を伸ばして、その枝が地面に着地したところから再び新しい苗として葉を茂らせて繁茂するのだ。

ブラックベリーのランナー
走らないけど、こいつがランナー 先端が地面に着くとそこから根を出して新しい株として占領地を増やそうとする。まさにインベーダー。

ワイルドストロベリーは細いランナーを伸ばして少しずつ広がるだけだから問題は無い。ところがブラックベリーは、今現在は直径1cmにもなるなるような太いランナーを四方八方に伸ばし、しかも2〜3mと、とんでもなく長いランナーで地面を占領して行くのだ。

今現在は寝室前の極めて栄養状態の悪い土地に移植したにも関わらず、春からブラックベリーさんは盛大にランナーを伸ばして、占領地を拡大しようとしている。今やツボで言えば3坪程度の広さがブラックベリーの木によって占拠されている。葉も大きな葉っぱで、他の植物にかぶさるように覆い尽くしてブラックベリー王国をつくろうとしている。

そんな事で、ヘタなところにブラックベリーを植えようものなら、際限なく広がり、全てがブラックベリーになってしまうのだ。

しかもそんなに広大な範囲を占拠する割りには、実のつく割合は少ない。とても歩留まりが悪い。そんな事から、ブラックベリーは安易に栽培するのはお勧めしない。

庭にブラックベリーを植えようものなら、歩けば太いランナーに足を取られ、けつまずくこと必至。気がつけばあちこちにランナーを延ばしているので、他の植物の日当たりが悪くなる。だから邪魔なランナーはどんどんと切り落として行かないと、庭中が、畑中がブラックベリーになってしまうのだ。

実の歩留まりは悪い、繁茂し過ぎる、そんなブラックベリーだけれども、広大な庭を持て余しているような人なら、植えるのも良いかも知れない。丈夫で、どんどん広がる。庭がブラックベリージャングルになっても構わないというのであれば、剪定する必要も無いから、手間がかからない。

そんな迷惑なブラックベリーの果実が終わると、紅葉の季節を迎える。来年はどんなブラックベリーとの戦いが待っているかな。そしてどれぐらい実が食べられるかな。迷惑な奴でもあるが、ユカイな奴でもあるのだ。

以上我が家の庭を占拠するブラックベリーへの愛の告白でした。植えるんならラズベリーのほうが良いよ。

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