沈黙の夏2018 夏の虫は処に消えたんだ? ネオニコチノイド農薬を疑う
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これは沈黙の夏か?
夏の暑い時期、犬の散歩は夜に行っている。暑さから犬を守る為だ。夜に散歩していて、今年の夏は何かいつもと違うことに気がついた。なんだこの違和感は?
夕食後のくつろぎの時間は窓を開けっ放しにしている。いつもの夏と何かが違う。虫が全然鳴いていないんだ。この時期の夜は、いつもなら賑やかにそちこちで虫が鳴いていなければおかしい。
7月の後半から、ここオホーツク地方も猛暑に襲われ、1週間近く最高気温が30度を超すような気温が続いた。本当なら、耳が痛いほどの蝉の大合唱が聞こえていなければならないのに、昼の街は静まり返っている。
まるで10月の小春日和のようだ。いや小春日和だって、それを目指して羽化する蝉がいて、待っていたかのように鳴きはじめる。8月の上旬だというのに、1年で一番暑い週だというのに、蝉の声が全く聞こえない。まるで晩秋の様じゃないか。この街は静か過ぎる。
「この街は静か過ぎる」は、西部劇でなにか不吉なことが起きる前触れのセリフ、と書いたのは半村良だが、あまりにもこの夏は静か過ぎる。何か不吉なことが、粛々と進行中なんじゃないかとオレは恐れる。
ドキュメンタリー映画「みつばちと地球とわたし」
7月の29日に「みつばちと地球とわたし」というドキュメンタリー映画の全国一斉上映会が各地で開かれた。養蜂家の船橋康貴さんが、ミツバチの消滅と地球環境の危機を訴える姿を追った映画だ。
ミツバチがある日突然消失する。前日までいた蜂蜜が翌日の巣箱には1匹もいなくなる。数万匹ものミツバチが突然消失して、巣箱がまったくの空になるのだ。映画の中でも、その現象が記録されていた。
リンク:みつばちと地球とわたし~ひとつぶの命に秘められた 大きな環(わ)のお話~
ミツバチ消失の原因はいろいろ云われている。中でも一番の原因といわれているのが、ネオニコチノイド系と呼ばれる農薬だ。映画ではいろいろな方面への配慮もあったのだろう、そのことはさらりと触れられただけで、それ以上の追求はなかった。ミツバチの消失の原因について訴えたいのか、たんにこのハチミツオジさんを追ったドキュメンタリーにしたいのか、どっちつかずなのがこの映画のちょっと出来の悪い所。ドキュメンタリは主張が大事だと思うのだ。
日本は世界の売れ残り農薬・ネオニコチノイドの処分場
それはさておき、このネオニコチノイドというのは、非常に問題の多い農薬で、海外ではどんどん規制が強められている。ところが日本だけは逆に規制が緩められ、農業団体が「何者かの」手羽先として、農家にどんどん使用を推奨している。世界中で売れなくなった農薬。その膨れ上がった在庫整理のうってつけの相手が日本ってわけだ
愚かな人は、戦争は国と国の威信の戦いだの、領土拡張の野心だと思っている。真実は、戦争は単なる公共事業だ。作り過ぎて余った兵器の在庫整理にすぎない。それが戦争。その理由じゃ誰も戦わないので、戦争を引き起こす理由に、民族だの、領土だのをでっちあげる。戦争は単なるビジネスなのだ。
この戦争と同じ仕組みを農毒(農薬)に当てはめたのが、今日本で行われているネオニコチノイドの在庫整理だとオレは思っている。兵器産業も、農薬メーカーも、資本関係は被っている。エコノミックヒットマンが国に働きかけ、規制を緩和させ、売れない毒(兵器)を売りつける。
リンク:ネオニコチノイド系農薬で、なぜミツバチが消えるのですか?
リンク:【岩上安身の「ニュースのトリセツ」】JAは本当に日本の農業を守る気があるのか――日本農業新聞に掲載を拒否された「幻の原稿」を緊急アップ! 2015.9.15
この「沈黙の夏」が、初夏の低温、長雨の影響だけなら良いのだが。これがオレの杞憂であることを願う。それにしても、なんて静かな夜なんだ。
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