摩周湖外縁・神の子池 厳冬期の2月にスノーシューで行って来た 北海道・清里町

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北海道清里町神の子池

神の子池って何処にある?

知床・斜里町のお隣りに清里町がある。観光地としてはあまり知られていない街だ。摩周湖といえば、第1・第2展望台の景色が有名だが、その反対側の裏摩周展望台があるのが清里町。オレは裏摩周展望台からの眺めの方が好きだ。摩周湖を見るのなら、だんぜん裏摩周展望動をお勧めする。

斜里町方面から道々1115線を南下して、裏摩周の展望台をめざして昇って行くと、右手に神の子池入り口の標識が出てくる。夏場ならそこから砂利道を通って10分ほど走れば池までつく事が出来るのだが、冬場は除雪が入っていないので車では行く事が出来ない。道道脇に車を止め、そこから池まで歩いて行く事になる。

最近ここも冬の人気の観光スポットになってきたので、随分観光客が入り込んでいる。道は踏み固められている事が多いので、冬靴、長靴であれば池まで特に苦労する事なく行く事が出来る日も多いようだ。だけども、除雪が入らない観光地、冬場はスノーシューや歩くスキーで行った方が快適だし、その方が楽しいんじゃないかなと思う。

冬の神の子池、スノーシューツアーに参加

スノーシュー装着
スノーシューを装着するツアー参加者

先日の日曜日、友達からお誘いが有って、冬の神の子池までスノーシューで行く散策ツアーに参加した。清里町の自然ガイド付きで、真冬の神の子池を初体験した。

車は道道脇の神の子池入り口で車を駐車する。そこには車2台を止めるのがやっとの小さなスペースがある。混んでいる時には、道路脇に何台も車が連なって止って居る事もよくある。駐車スペースから先は歩きになる。

スノーシューを足に装着し出発。この日は晴れて気温は多少は高いのだが、標高280mの山中だけに、スキーウェアなどのしっかりした防寒着を着なければ寒さに震えてしまいそうだ。

基本雪道は踏み固められていてかなり固い。なので長靴や雪ぐつでも歩いてゆく事が出来る。だけどもせっかくの雪道を楽しむのなら、スノーシューが良いと思う。

神の子家までの雪道
2019年2月17日 踏み固められていて歩きやすい

歩き始めてすぐに気がつくのは、おびただしい数の小鳥のさえずり。もう冬の森の中は、春に向けて動き始めている。この日見る事が出来たのは、シジュウカラ、ヒガラ、ミヤマカケス、カワガラス、コゲラ等など。

それに雪上には沢山の動物の痕跡が残されている。キツネはもちろん、シカ、エゾユキウサギ、エゾリス、イタチ科の動物等などのおびただしい足跡が残されている。木の下に沢山の針葉樹の葉が散乱していれば、それはエゾモモンガの食痕かもしれない

エゾリスの足跡
これはエゾリスの足跡

寒いさ中ではあるものの、30分も歩いているとだんだんと汗ばんでくる。基本は厚着なのだが、すぐに前をはだける事が出来る、もしくは着脱出来るような服装が最適だとおもう。体温調整をしないで汗だくになろうものなら、この外気温では立ち止まればすぐに体温が低下してしまう。寒さが身に染みてしまうだろうと思う。

川沿いの道を行く

神の子家から流れ出す小川
神の子池から流れ出す小川

ツアーご一行は、途中から遊歩道を離れ、土手を降りて川沿いを歩く。夏場ならそこはヤブなので、歩行はかなり困難を極める道なのだが、冬なら(スノーシューなら)楽に歩く事が出来る。川ではカワガラスが矢の様なスピードで、我々の前を何度も通り過ぎていった。

木に刻み込まれた、クマの爪痕
幹に左に有る4本の溝は、熊の爪痕

神の子池手前にある、ガイドさん命名「ちびの子池」が登場。上を走る道路からでは見る事の出来ない小さな池。この池も神の子池同様わき水から出来ている。この池は青く見えない。

森の散策のの中にあるチビの子池
これがちびの子池 水色は青くない

神の子池に到着

神の子池

歩く事約1時間半、ようやっと神の子池に到着した。道路だけを歩いてゆけば、30分ほどで到着する距離なのだが、途中から川沿いの道に入り、しかも森の中の散策をたっぷりと楽しみながら歩いたので、これだけの時間がかかる。

冬とそれ以外の季節では何が違うか? それは冬は木々の葉が繁っていない事。その為池にかかる影になるものが無いため湖面が明るい。その為、神の子池の特徴である水の青さがあまりはっきりと見えないのだ。木々が繁り薄暗い方が池の青さが際立つと言う事だ。

だからといって、冬の神の子池がガッカリと云う事じゃない。とても静謐で、血を吸う虫も飛んでいず、ぼーっと風が起こす湖面の波紋を眺めているのも良いものだ。ただし寒いが。

神の子池

鳥の声だけがこだまする、静かな湖畔。そして黙々と毎分12,000ℓの水が地底から吹き出す神の子池。パワースポットと云う言葉が相応しい場所が、ここ以外の何処にある?

神秘の青色神の子池
神の子池

リンク:夏場の神の子池はこんな様子です

神の子池の水で入れた紅茶がうまい!

摩周湖と源流を同じくする池の水はとても清澄で澄んでいて、汚染されていない。その水を汲んでお湯を沸かし、オレは紅茶をいただく。この辺りの鉄分が少ない地層を通り抜けて噴き出す水のため、水質は超軟水なのだそうだ。なのでお茶を入れると、よりまろやかに、エグミの少ない柔らかな味に変化する。今まで飲み親しんできた茶葉を持参したのだが、これほど顕著に紅茶の味が変わったのは初めての経験だ。自然の中で飲むというだけでも美味しいと云うのに、この水はお茶を魔法の飲み物に変える。

携帯ガスボンベでティータイム
寒さの為、EPIガスの火力が上がらない為、ボンベを手で温めている

帰り道は疲労の為足が上がらず、ちょっとしたでこぼこにでも足を引っかけてしまう。毎日犬と散歩しているんだけどなぁ。やはり使う筋肉が違うんだろう。ゴールした時には、もう足腰ヘロヘロ。運動不足を実感する。これが老いって奴なんだな。こんな時に、オレはおじさんなんだよ、と実感する。

神の子池散策路
帰りの足取りは重い

緑地区応援プロジェクト

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実はこのツアーはただの観光ツアーではなかった。清里町緑町地区を応援するプロジェクトというのが秘かに進行しているそうだ。そのプロジェクトの一つに緑町の魅力を伝えるプロモーションビデオの制作がある。このツアーはそのプロジェクトの為のビデオ撮影だったのだ。

ガイドも含めた参加者はそのビデオのエキストラと云うわけだ。このツアーの様子はまとめられ、緑の四季の魅力を伝える、何本かのビデオとして公開される予定だとと云う。まずは冬編として神の子池や、スキー場の景色などを中心にして公開されるんだと思う。公開先はyoutubeを予定しているんだそうだ。

かっては林業で栄えた清里町緑町。清里町内で一番栄えていた時期も有ったそうだ。近年は人口減少が進み、2年ほど前には小学校も閉鎖。ところが不思議な事に、そんな緑町にパン屋が、コーヒー豆屋が出来るなど、移住者が増えてきていると云う。

そんな緑町を更に盛り上げる為に、こうしたプロジェクトが企画されたと云う。オレも紅茶専門店を開いてみようかな。

リンク:小麦粉と水だけで継いだ自然発酵種のパン ルナ・ジェナ

リンク:北海道清里町にある小さなログハウスの焙煎カフェです。 マルフ珈琲

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ここまで読んで頂きありがとうございます。

私の記事をソーシャルメディア等でシェアしていただければありがたいです。 東倉カララ

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