エセ民主主義は学校教育から始まっている 13歳の春に生徒会選挙で日本の政治構造を学ぶ

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エセ民主主義なんてまだ知らない幼児
まだ学校教育という洗脳に頭を犯される前の幼児

今年の春は統一地方選挙があったので、急ぎの仕事が多く、何かと忙しかった。選挙の季節が終れば、嘘のように静かになる。基本的にオレは選挙が民主主義だなんて信じていないし、選挙で国が変わるなんて幻想を抱いてもいない。それはきっと中学生の頃のこの体験に影響されているんだと思う。

それは中1の時の生徒会選挙で起きた出来事だ

選挙とは何かと云う事を学ばせるという、子どもの事を思いやった心優しい教員のご好意なんだろう。学校ではたかが生徒会の役員を決める程度の事なのに選挙をやっている。
生徒会の役員選挙と云っても、たいがい誰も立候補なんかしない。学級会で、時には朝のホームルームの時間で教師が、「立候補したい人!」なんて立候補者を求めるが、誰一人手を上げるわけがない。

そんな事から、教師が独断と偏見で、誰かを候補者として指名する事が多かった。もしくは生徒達で討論の上、誰かを選ぶ(いや、その嫌な役を押し付ける)という事になる。そんな風にして、哀れな生徒が(オレもその哀れな生徒の1人だった)、生徒会役員候補として選ばれるわけだ。きっと職員室の会議なんかで、「あんたのクラスからは会長候補を、あんたの所は副会長候補を出してくれ」なんて、調整が行われているんだろう。候補者を出すのは教師からの強制だ。居ませんでしたなんて結果は認められない。

信任投票の悲劇

ブサイクな犬の寝顔
生徒会の役員なんて、嫌なこった

オレが1年生の一学期に行われた生徒会役員選挙は、生徒会会長以下会計まで、ぴったりの数で、本来なら選挙にはならないはずだった。ところが何故か信任投票をする事になった。きっと教師の誰かが余計な事を言って、生徒に投票行動をさせたかったんだと思う。

そんな訳で選挙の必要性が無いにも関わらず、生徒会長候補以下全員、全校生徒の前で演説をさせられた。どの候補も、教師受けの良い頭のよさげな、従順な生徒が選ばれていた。ただ副会長候補は、どんなにお世辞を言っても可愛いの可すら云えない女子だった。彼女は面倒見も良く、頭も良い(と思う)。だけども、とてもごっつくて、はっきり言ってブサイク女子だったのだ。
各々候補者は立候補の弁を述べ、生徒は各教室にもどり信任投票になった。

その投票の結果、何とそのブサイク副会長だけ不信任と言う結果が出たのだ。
きっと教師もそんな事態を予想しないで、こんな信任投票なんかしたんだろう。生徒をなめた教師の浅はかさに、今でも腹を抱えて笑いたくなる。信任投票をなんて言い出した教師は、この結果を見て頭を抱えたに違いない。生徒の総意は、その女子に副会長を務めてもらいたくないという、圧倒的な民意が出たのだ。ではそれに対して教師はどういう判断を下すのか? 

驚きの、へ理屈にすらならない教師の理屈

あくびをする犬
馬鹿馬鹿しくてそんな話なんか聞いていられません

その後、全校集会が開かれた。壇上には生徒会の新役員の面々が並んでいる。そこには何と信任投票で否決された、ゴリラ姫がうつむきがちに立っているではないか。いったいどういう事なんだ?

生徒会担当の教師が全校生徒を前に、新役員の紹介を始めた。

「会長はなにがし、副会長は、●●さんになりました。今回の信任投票では、いたずらで否決が多数を占めましたが、そういう事は認められません。そういう悪戯はもう止めましょう」

と、ちょっと怒気を込めた声で言い切る。壇上に並んだ、ゴリラ姫の副会長は下をうつむいたままで、半べそをかいているのが遠めにも明らかだった。彼女にとってこれじゃまるで公開処刑じゃないか。オレは少し気の毒に思った。

この時にオレは何かを学んだね。この社会の仕組みってヤツを。教師は子どもを馬鹿にし腐っているけれども、子どもは物事をちゃんと理解している。これってとてもおかしな事じゃないかって。

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社会のインチキを学校で学ぶ 生徒は家畜なんだ

羊の親子
多くの国民は家畜と一緒なんだ

立前であれ選挙は民主主義の基本だろう。投票によって民意を政治に反映させるのが選挙だ。その投票結果を、教師の都合で否定するって云う事はどういう事なんだろう。子どもだからって馬鹿にするな。ちゃんと理由があって、ゴリラ姫に×印を付けたのだ。それをただの悪戯だといって、否定する教師たち。×を付けた生徒1人1人に、その意思を確認した訳でもないのに、悪戯と決めつける生徒を馬鹿にした教師の言動。

こう云った事で、教師の本音が露になる。生徒の意見なんてものは、学校という組織にとってどうでも云いって事なんだろう。黙って教師の良いなりになりさえすればいいんだ。お前らは家畜の群れなんだ。奴隷ですらない、家畜なんだ、と。

気にくわない結果が出れば無視すればいい。じゃあ、投票なんてしても、しなくても同じ事じゃないか。こういう事から子どもは社会のインチキ、欺瞞をひっそりと学び、実生活でも民意が反映される訳が無いと云う事を学ぶ。本当にこの日本という社会が、民主主義の国であるという事を教えるんなら、結果がどうであれ、生徒の総意を尊重するべきだと思うのだ。生徒会選挙程度の小さな事だからこそ、大事な事なんだ。そんな些細な事が実現できない社会が、大きな事が実現する訳が無いじゃないか。

ところが浅はかな阿呆な教師は、事の重大さを全く考える事なく、あっさりと生徒の意思を否定する。ただ一言「悪戯」のせいにして。社会の入り口に立っている生徒だからこそ、自分たちの意思に対する結果に、責任を持たせると云う良い機会なのにも関わらず。

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学校はエセ民主主義社会の入り口

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こんな事から子どもの頭に日本の社会とは、法よりも何よりも、支配機構の意思が全てに勝るという事が無意識にすり込まれる。ルールや法があろうが無かろうがお構いなし。支配機構、官僚機構の裁量で、結果は支配層の思うようにしかならないんだ、と無意識にすり込まれる。小は学校から、大は政府まで、みんな同じ構造じゃないか。

実際の選挙に於いて、投票率の低さを多くの人が嘆くが、そりゃあしょうがないでしょ。選挙結果がどうであれ、支配層の思惑で政治は進むんだから。選挙なんて、民意を反映したと思わせるだけの茶番。職員会議で生徒会の委員が決まると同じで、官僚機構がこの国の政治を動かしていく。そこには民意なんか反映される余地が無い。日本は法治国家を真似ただけの無法国家なんだ。法による支配がどういうものか、何故必要なのかという事を知りたければ、イギリスの歴史を学ぶと良いと思う。日本は形だけを真似たエセ法治国家だ。

阿呆な教師にはそれだけの想像力が無いから、いとも簡単に生徒の意思を覆してしまう。それがどれだけ酷い行為だという認識も無く。だから日本の歪んだエセ民主主義は学校で始まっているのだ。

ああ、またやってしまった。少しは笑える記事を書こうと思っていたのに、こんな記事にしてしまった。これじゃユーモアのかけらも無いね。


ここまで読んで頂きありがとうございます。

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