秋と冬の境目はいつなんだ? 知床に冬が来るのは11月?12月?
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いつから冬になったんだ?
つい3週間ほど前まで、季節はまだ秋の終わりと思っていた。だが11月の終わりの今、まだ秋だなんて意識は全く無くなってしまった。もう今は完全に冬。たった3週間でこうも氣持ちが切り替わってしまった。
じゃあ秋と冬の境目は、いったいどこにあるんだろう? いつから冬になったんだろう? この3週間ほどの何処かに、その転換点がある。それはいつだ?
毎年思う事なんだが、この秋の終わりと云うのがどうも好きになれない。一年で一番嫌な季節だ。日一日とだんだんと日中時間が短くなってくる毎日。日本の東端じゃ、午後の2時台で、もう夕方の雰囲気になってしまうのだ。だから、だんだんと憂鬱な気分になってしまう。また寒い冬がすぐそこまで来ているんだ。厳しい冬が来るんだと思うと、なおさらの事憂鬱になってくる。
斜里岳の先端から日々、雪の世界がだんだんと降りてきて、里に近づいてくる。静かに静かに忍び寄ってくる。
冬は大好きな季節
だけども、実際の所オレは冬と云うのは好きな季節だ。犬と散歩していても汚れない。何もかも真っ白で、空気がキーンと澄んでいて、頭もシャキッとする。寒いが気分は清々しいほどだ。
だんだんと冬が近づいてきて憂鬱な気分になってくると書いたというのに、冬が好きだと云うは矛盾していると思うだろう。全ての生きるものが生命活動を低下させ、そしてただひたすら寒い。地上は雪で覆われてもいないのに、ただひたすら寒く乾燥している。見渡せば世界は茶色の世界。大地がフリーズドライだ。茶色の世界を、乾いた鋭利な風が吹き荒ぶ。日に日に寒くなり、そして大地は凍りついてゆくのだ。そんなただ寒いだけの秋の終わりが、どうもオレは好きじゃないようだ。
なので秋の終わりは、ちょっと憂鬱になる。もっと暖かい、そしてポンコツ原発の無い場所に住みたい(そんな場所は日本中のどこにも無い。ただ寒いこの地域が一番原発から遠い)、なんて思うのだ。
ところが、雪が降り、外が真っ白になると、それまでの憂鬱な気分が一瞬で吹き飛んでしまう。いよいよ本格的な冬だっていうのに、これから本当に寒くなると云うのに、逆になんだかワクワクとしてくる。
夏の間せっせと作った薪を盛大に燃やす。外の壁沿いに積み上げられた薪が、どんどんと減ってゆくのが何だか快感だ。夏の間苦労して割ったと云うのに、減る事にちっとも未練が無い。いやどんどんと燃やしてしまうのが楽しくてしょうがない。
秋と冬の境目はいったい何処だ?
最初の問いに戻って、いったいどこが秋と冬の変わり目なのだろうか? 犬と散歩しながら一生懸命に考えてみた。それは、犬との散歩の際に、防寒ズボンを履き始めた時から冬が始まるのだと気がついた。
そう、寒いなー、寒いなーと思いながらも、ジーンズ一枚で寒さに耐えて散歩出来るのが秋なのだ。そしてもうこれ以上耐えられなくなり、防寒ズボンを装着して、暖かに快適に散歩が出来るようになった日こそが冬の始まりなのだ。それがオレにとっての冬の転換点。
そう考えると今年の冬の始まりは、11月20日と云う事になる。秋の終わりに憂鬱になるのはきっと、寒さにやせ我慢して震えていたからに違いない。厚着をするとごわごわとして歩き辛い。だが、寒さに震える事が無い。寒さで震えるって云うのは、とても不快な事だ。
やはり不快と云うのは、気分を憂鬱にするものなんだなと思う。
憂鬱な秋よサラバ。凍りついた地面にくっきりと印された、カーシャの足跡が化石のようだ。今日も元気にそんな凍りついた朝の散歩に出掛ける。
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ