オーディオのアナログ再生計画、3年がかりでついに完成!
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オーディオ、アナログ再生計画ついに完成!
「そうだ、千葉の実家に使わないプレーヤーがそのまま残っているわ。新しいのを買うのはちょっと待ったほうが良いんじゃない? 千葉にあるプレーヤーを見てからにしなよ」と妻は言った。
アタシが家のオーディオの再アナログ化を進めようと思ったのは、3年ほど前に中古レコードプレーヤーを偶然手に入れた事から始まった。1度は捨てたアナログだった。もう聴かないからとレコードは10年ほど前にそのほとんどを処分してしまったのだ。
だが最近アナログレコードが人気だという記事を見ているうちに、又あの音が聞きたくなってしまった。温かみのある、あの厚い音を。
3年の月日と紆余曲折を経て、この正月に妻の実家の押し入れから救助した40年前のレコードプレーヤーを加えて、我が家のアナログ再生環境は整った。
プレーヤーはテクニクスSL1900(1978年発売)。プリメインアンプはマランツのPM6007(2021年発売)。スピーカーは自作のバックロードホーン。チューナーはトリオのKT8300(1978年発売)。CDプレーヤーはマランツのCD6007(2020年発売)。40年前の遺物の様なアナログ機器と最新のデジタル機器のハイブリッド・オーディオになってしまった。
プリメインアンプはマランツのPM6007
アンプはマランツのPM6007。これはフォノ入力もあるデジタルアンプだ。当初の計画とは大違いのデジタルアンプになってしまった。しかも最新機種。このアンプはオーディオとしてはエントリーレベルの製品なんだけども、ワンランク上の音がするなんて言われている。実際に使ってみて驚いた。このアンプで音楽を聴くと、今まで聞こえなかった音が聞こえてくるのだ。
そしてこのアンプはうわさ通り音の分離、解像度が高く、ギターなら弦に触れる指が擦れる音、ドラムならスティックがヘッドに当る様が見えるように聞こえてくる。なんてリアルな響きなのだろう。
ボーカルなら目の前にマイクを前にした歌手が歌っているように感じる。それと歌っている歌詞がはっきりと聞き取れる、そんな新鮮さも感じた。そんな音のするアンプが60000円以下で買えてしまうのだ。
マランツのCD6007
マランツのアンプを採用するきっかけはやはり何といってもCD6007を買ってしまったという事が大きいだろう。それまで使っていたミニコンが壊れてしまい、代わりに買ったのがCD6007だった。
本当はCambridge AudioのCDプレーヤーを買うつもりだったのだが(ブリティッシュな音というのにとても惹かれたのだ)、入荷に半年以上またされる事から、いろいろ考えた末にマランツにしてしまった。正直マランツはあまりあたしの好みじゃなかったのだけれど、これがなんとも素晴らしいCDプレーヤーだった。
期待以上にリアルで豊かな音空間。妻もこの音を聞いて驚愕していた。オーケストラからロックまで、なんと華やかで豊穰な音を出すのだろう!と。
このCDプレーヤーの音に触れなかったら、PM6007は買わなかったと思う。
アンプはもともとはLuxmanのL-48Aだった
アンプはデジタルアンプなんか使うつもりはなかった。2年ほど前に中古のLuxmanL-48A(これまた40年前のアンプ)を買って、それを使っていた。木目パネルのついたレトロな外見で、そしてなんといってもLuxmanらしい優しい音がとても気に入っていたのだ。1980年代に対するノスタルジーもあった。
買った当初不具合があったのでLuxmanに修理を依頼した。こんな古いアンプの修理を承るLuxmanもスゴイ企業だと思う。修理代は4万円もかかった。が、
ところが去年(2021)の12月、L48Aは使用中に突然「ボン」という音を出した。それがL-48Aの最後だった。それっきり使えなくなってしまったのだ。アナログ再生環境の中心機器だというのに、突如死んでしまった訳だ。これはかなりのショックだった。MMとMCカートリッジが普通に使えるなんていうのも、こういう古いアンプを選んだ理由でもあったのだ。
又Luxmanの手ごろな中古品をネットで探そうか? と思ったものの、色々考えた末に新品を買う事にした。それがマランツのPM6007だったのだ。値段も手ごろだし、CDプレーヤーともおそろいという事もあった。
そもそもの始まりはレコードプレーヤーが我が家にやって来た事
アナログ再生計画のそもそもの始まりは、DenonのDP67Lと云う40年前の高級プレーヤーを偶然手に入れた事から始まった。御近所さんが小型家電ゴミに出そうとしていたのを見かけて、譲ってもらったのだ。
その当時は省スペースという事もあり、ミニコンポを使用していた。もう大げさなオーディオはいらないとも思っていた。そんな時にアナログプレーヤーが我が家にやって来た。世はレコード再評価が激しく燃え上がり始めた時期だった。
ほんとそんな小さなきっかけで、アタシのオーディオ熱が再び燃え出してしまった。プレーヤーを接続するには、フォノ入力の有る昔のアンプが良い。それで中古のラックスマンL-48Aを手に入れたのだ。
ところが残念ながらそのプレーヤーは音飛びが酷かった。それ以外は何ら問題なかったので、何とか直そうとしたものの、オレには手に負えない部分の不具合のようだった。
仕方がないので代わりになるプレーヤーを買ったも。もうこの情熱は止まらないのだ。やはり40年前のトリオのプレーヤーKP700ををメルカリで買ってみた。これが残念ながら故障品で、スピンドルの回転が不安定で使い物にならなかった。
もうこうなったら最新機種のプレーヤーを買おうとした時に、妻が昔使っていたプレーヤーがまだ実家に有る事を思い出したのだ。なんとも絶妙のタイミングで思い出してくれた。無駄な出費を避けられたし、結果最新のデジタルアンプを購入する事も出来た。
チューナーはTRIO KT8300
そうそう地味ながら、古ーいアナログチューナーもこのオーディオセットの重要なメンバーだ。妻がたまにはFMラジオを聞きたいと言うので、不要と思っていたチューナーも買う事にした。手に入れたのはトリオのFM専用チューナーKT8300。トリオなんてブランドを知らない人も多くなったろう。今のKenwoodの昔の名前だ。
これはヤフオクで見つけた。当時の高級チューナが4000円だった。若い人はもうシンセサイザーチューナーしか知らないだろう。昔はダイアルを回して局を選んでいたのだ。2つの針式メーターが何とも楽しい。薄暗い部屋で、パネルを照らす豆電球の明かりが温かくレトロなのがとても良い。
スピーカーは自作のバックロードホーン
以前からバックロードホーンのスピーカーが欲しいと思っていたので、キットを買ってきて自作してみた。組み立てただけの素でも構わなかったのだが、かき渋を何度も塗り重ねてこんな色にしてみた。ちょっと高級感がでて楽しい。何故かき渋なのか? たまたまかき渋が家にあったからなのだ。
スピーカーユニットは、フォステクスのフルレンジP1000Kを選んでみた。製作費合計2万円ほど。
デジタルアンプでアナログ再生環境が整った
1度は捨てたアナログオーディオだったが、こんな事で復活してしまった。最新と40年前のオーディオ機器の組み合わせになってしまった。当初の計画では全く考えてもいなかった組合せだ。
これがなんとも良い音で鳴ってくれる。プレーヤーはなんら問題なく音を出してくれる。あの懐かしのアナログ盤の音は、耳に心地よい。妻の実家からプレーヤーの他に、大量のシングルレコードも発掘してきた。失恋レストラン、冬の稲妻、引き金、大都会、、、、あの頃のヒット曲がスピーカーを揺らす。
子供の頃に良い音を知ってしまっただけに、やっぱり便利なだけの音楽鑑賞環境じゃ満足出来ないのだ。まさにおじさんの趣味の世界だ。
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