梅を干してこそ梅干し! 2023年は土用に梅を干せた

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梅干し

土用に梅を干して「梅干し」

我が家では毎年梅干しを作っている。梅干しといえばその名の通り、干すことがとても大事。干さなければ、ただの梅漬なのだ。干すことであの弾力のある、柔らかい食感を出すことが出来るし、ちょうど良い酸味と塩加減になるのだ。

我が家の場合たいがい5月に南高梅(いつも、あなたと健康社から購入)を購入してきて、それを瓶につけ込んでおく。そして7月の土用の辺りに干す、、、、、のが理想なのだが。理想は理想。実はここオホーツク地方はその土用の辺りとなると、天気があまりよろしくない事が多いのだ。オホーツク海高気圧という奴が張り出してくるせいなのか良くわからないが、7月はどんよりとしていることが多い。

オホーツク海名物「ガス」

これぞ知床名物ガスった空 7月にこんな空が何日も続く事がある

地元の言葉で言うと「ガス」と呼んでいるんだけれども、この時期になると海から霧とも言えない、まさに「ガス」と呼ぶにふさわしい霞が海から張り出して空を覆う。なので毎日どんよりとした曇り空が続く。ほんと陰鬱な均一に灰色の空模様がつづいて、だんだんと陰鬱な気分になってくる。そういう日を地元では「ガスっている」と表現したりする。

内地では連日30度超え、40度なんてあり得ないような最高気温の天気概況を横目に、こちら知床では朝晩ストーブに点火するのが当たり前だったりする。あああぁ、今日も灰色の日だ!  ガスっている!

オホーツク海側では土用は梅は干せない

梅干し 梅を干す
2021年は7月14日に干していた

そんな事からここ知床は、梅干しに最適であるはずの土用は、梅を干すのに最適な時期とは言えないのだ。ところが妻は関東の女。やはり身にしみた暦で行動するから、どうしても土用には梅を干したい。ところが晴れないことには梅なんか干せない。妻はいつもこの季節にやきもきしている。といって8月に入ってから干せばいいじゃないかという声も聞こえてきそうだ。お盆の頃なんかどう?と。 確かにその頃に暑い日が続くこともあるから、干せないこともない。

ところがオホーツクの気候はホント気まぐれ。3日も連続して晴れる日がないことなんか当たり前。8月に入ってもガスの日が続いてどんよりなんてももよくある話。そんな事で妻は毎年空を見上げながら途方に暮れているのだ。そして今年は止めよう、と諦めてしまう。

去年漬けた梅を今年干す

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梅干し

ところが今年に限って、何故か土用に入ってから気温も上がり晴れが続くようだ。先週はずっとガスの日ばかり続いていたので、嘘のような良い天気だ。そんなわけで、あたしは今日の朝から梅を干している。妻とは只今別居中(実家の父を介護中)。なのであたしがやるしかない。

といって今干している梅は、実は去年漬け込んだもの。去年は梅を干すのに絶好の天気が来ることが無く、結局干すのを諦めてしまったのだ。2年漬の梅を今年干してこれで完成。2年も漬け込んだ梅は果肉がかなり柔らかくなっているので、慎重に皮を破らないようにザルに広げる。瓶ひとつの梅を干すのに1時間もかかってしまった。

梅はくっつかないように並べなければならないのだけれど、ザル2つに収めてしまいたかったのでかなり間隔が狭くなってしまった。もうひとつ小さなザルを出して、間隔を広げようと思っている。結構手間がかかるが、こうして出来上がった梅は、市販の調味料まみれの、アホみたいな減塩梅干しとは段違いの美味さなのだ。市販の梅干しなど、あれは梅干しとは言えないのだよ。あんなものは不味すぎて食べられない。

以上、土用に梅を干したというだたそれだけの話でした。

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