さようならスバルＲ2 車と2匹の犬の思い出
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Ｒ2とカララとカーシャの思い出
長年乗っていたＲ2をついに入れ替えた。R2は7月27日に廃車になった。18万3千キロも走った。この車は知り合いから譲ってもらい、今年で12年目だった。不都合がなければまだまだ乗っていただろうな。
だがボディーの下部は腐食してボロボロになり、内部がむき出しになっている部分が何ヶ所もある。スバルの鉄板が弱いのか、それとも最近の冬季のすべり止めとして散布されている塩カリの量が増えているせいなのか、はたまた斜里は海沿いの街なので塩害のせいなのか？。以前乗っていた、23万キロも走ったホンダの軽自動車は、こんなに腐食することはなかった。
他にもエンジンを始動するたびに蒸気機関車のように白煙が立ち上る。オイルを燃やしているようだ。4年前から整備の度にエンジンからのオイル漏れが指摘されていた。
そんな事で1年以上前から代わりの車を探していた。そして6月に従兄弟（ディーラー勤務）から格安の車を紹介してもらった。それは今年で9年目（あたしから言わせると新車）だけれども、まだ2万3千キロしか走っていないキャロルだった。R2は3月に車検を通したばかりだったのでもったいない氣がしたけれども、その車に乗り換える事を決めた。
車が大好きカララ
このR2には2匹の犬の想い出もつまっている。特に先代犬のカララは車が大好きで、何処に行くにも車に載せて出かけて行った。カララは窓から顔を出し、風を受けるのが、風を浴びて耳をブルブルと震わすのが大好きだった。今でも気持ちよさそうに目をつぶって顔で風を受けているカララの姿が目に浮かぶ。
今でも思い出すのはカララとの最後のドライブだ。その日は塘路に一緒にドライブに行った。8月の暑い日で、首やお腹には冷却材を巻き付けて、暑さでばてないように対策をして出かけたのだった。その時のカララの写真を後で見返してみると、なんだか向こう側が透けているように見えた。カララの亡くなる2週間前の事だった。
そしてカララの最後はR2の後部座席だった。発作を起し瞳孔も開いて意識の無いカララを載せて網走の動物病院に急いだ。だがその途中でカララは息を引き取った。
車が嫌いカーシャ
それに対してカーシャは車が大嫌いのようだった。そもそもカーシャを引き取り方が失敗だったと思う。
カーシャは札幌に住んでいた犬だった。前の飼い主の事情で手放す事になり、私たちが札幌に迎えに行き、いきなり前の飼い主から誘拐されるように我が家の車R2に載せられて、そのまま知床まで連れて行かれた。車中、ずっと吠えっぱなしだった。少なくとも引き取る前にも、一度顔合わせをしておくべきだったと思う。
そんな事でカーシャにとって車はトラウマになってしまったのだろう。車に乗せるととにかく吠えて吠えて、止む事が無かった。常に吠えて大興奮。なのでカーシャを車に載せて外出するなんて言う事はとても至難の業だった。
結局カーシャとは車で楽しく旅行に出かけるという事ができ無かった。だからカーシャとは楽しい旅行の想い出はない。旅行に出かける時はいつもカーシャはお留守番。
そんな事で私たちもカーシャが心配だから日帰りや1泊2日程度の旅行にしか行く事ができ無かった。チャットモンチーのライブを観に帯広に行った時には、泊まる事はなく翌朝3時に帰宅したなんて事もあった。ゆっくりできない日々だった。
そんなカーシャが一度だけ大人しく、吠える事もなく車に乗った事がある。それはアジソン病の発病の時の事だった。その時点ではまだアジソン病とは分からず、吐いて、下痢して、ぐったりしたカーシャを急いで網走の動物病院に連れて行った。その時だけは、さすがのカーシャも吠える元気が無かった。時折頭を持ち上げて車の外を見るだけで、ちょっと「う〜〜〜」とうなるのが精いっぱいだった。
2021年の3月、4月は何度もカーシャをR2に載せて動物病院を往復した。最初の頃はまだまだ元気だったが、4月に近付くにつれてどんどんと大人しくなっていった。カーシャは悪性腫瘍に冒されて、全身に無数の出来物が次から次へと出てきていた。
その時の車内では、カーシャが吠えそうになると、おやつをちょっとずつ食べさせてごまかし、そして大人しくなるようにあたしが道中抱きしめていたものだった。網走までの約40分程度のドライブ。病気の事もあり楽しいドライブとは言えなかったけれども、今にして思えばカーシャとおやつを分けあうのが喜ばしい一時だった。
そんな事で、こうしたカーシャとの最後の日々の出来事が思い出されるので、どうもこのR2には心底明るく楽しい思いが無い。どうしても暗く寂しく悲しい印象が残っている。
もうカーシャもR2も我が家にはない。
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