知床2019 真冬の厳寒、流氷観光
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台湾の留学生が我が家にホームステイする
つい先日、我が家に北大で学ぶ台湾の留学生がホームステイする事になった。この時期にあえて斜里に来たいと云う事は、やはり流氷と容赦の無い寒さを体験したいんだろう。
彼女は今年最高の寒波とともに知床の街にやって来た。まだ北海道に滞在して半年なんだけれども、札幌で多少の寒さには慣れていたらしく、道東の体の芯まで冷えてしまうような寒さにも、平気な顔をしていた。
そんな訳で、真冬の知床と流氷を彼女に案内する事になったのだ。最高気温は日中だと云うのにマイナス10度近く。朝から快晴の燦々と日の差す明るい日だったのだが、ちょっとでも日陰に入れば容赦の無い寒気が体の中にしみ込む。そんな1日。
そんな知床の冬の風景をお見せしましょう。
天に続く道
まずは知床の入り口斜里町峰浜地区にある、天に続く道。ここは近年口コミで徐々に知られて、人気スポットになりつつある場所。斜里町は駐車スペースに、看板まで設置してしまった。ただひたすら地平線まで道路が続く続く。その長さ約28km。ここでは道路を背景にジャンプして写真を撮るのがちょっとした流行りになっている。
天に続く道のゴール(きっとそこは天に違いない)からスタート地点を臨んだ画像がここにあります。
氷結するオシンコシンの滝
これまた知床の人気スポットのオシンコシンの滝も、真冬はこの通り。ほぼ凍結。滝の真ん中だけ水が流れている場所がある。何て寒々しい景色なんだろう。撮影地点は日陰なので、手が針に指されたように痛い。
氷結する宇登呂漁港
宇登呂漁港も流氷が来て、海の流れが全く無くなってしまうので、ご覧の通り完全結氷。吹雪いちゃいないが、氷の世界だ。波の音が無いと海はただただ静か。耳元を流れて行く冷たい風の音と、遠くに鳴くカラスの声が良く聞こえる。
そんな静寂の中に、動くものと、人の声が(たぶん中国語)。氷結した港内をドライスーツを着て歩行する1団が現われる。多分氷の厚さは、薄い所で数十センチから、厚い所だと30cmになるんだろうと思う。楽しげに歩いていると思ったら、丸く1ヶ所に集まった。掛け声とともに氷の上で足踏みをしている。すると突然ゆっくりと氷が割れ、全員海水内に首まで浸かる。氷風呂でも、ドライスーツなので冷たくないのだ。
実は我々もこのあと、別の場所で流氷の上をドライスーツ着用して散策するのだ。残念ながらそこは氷が厚過ぎて、どぼんと海に飛び込む事は出来なかったが。流氷の上を安全に歩くなんて普通は出来ないので、これはおすすめだよ。お1人様5000円ぐらい。
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ガードレールの向こうは、ただただ氷原
斜里町の日の出を過ぎた辺りから道路はずーっと海沿いを走る。そんな訳で、この時期はひたすら流氷原を見ながらドライブする事になるのだ。ただただ水平線まで真っ白の世界。聞こえてくるのは中国語ばかり。
フレペの滝
知床自然センターからフレペの滝へ歩いてみた。この時期遊歩道は深い雪に覆われる地域なのだが、多数の観光客が歩いて雪はしっかりと踏み固められている。多くの観光客はスノーシューを履いて歩いているが、この日は冬靴で十分だ。
歩く事約20分で滝の横にある東屋に到着。オホーツク海を渡って吹きつける微風が、恐ろしく冷たい。テロリストの顔隠し帽か、タコ帽が欲しい。滝はほぼ完全に氷結。ちょろちょろとかすかに水が流れる音がだけが響く。
気温は多分氷点下10℃。踏みしめる雪の音は、キュッツ、キュッツと鳴る。
沖合までびっしりと氷に埋め尽くされているかと思いきや、高台から見下ろすオホーツク海はご覧の通りあちこち海が開けている。流氷のお陰で、波は一切ない。ただひたすら静寂の世界が広がっている。時間まで凍結しているような景色だ。
プユニ岬でオホーツク海に落ちる夕日を見る
フレペの滝を後にすると、時刻はちょうど日が落ちる時間。氷結するオホーツク海に夕日が落ちて行く。でも氷は溶けません。何て寒々しい夕日なんだろう。
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