知床(斜里町)に流氷が来た 2021年流氷シーズンの始まり
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2021年1月 流氷が来た
さ、寒い。やっぱり流氷が来ると、風の質が変わる。流氷が来たと聞いて、お昼休みに斜里の前浜に様子を見に行った。撮影場所は市街地直ぐ側の、雪捨て場に利用されている海岸から。
そこは海岸段丘になっていて、浜より5m程高くなっている場所だ。車を止めて海岸を見ると、流氷というよりも大量のシャーベット状の細い氷が海岸線に打ち寄せているのが目に入った。
海岸までは雪が20cm程積もっている小道を通る。先客がつけた足跡を辿り、波打ち際まで接近してみた。海岸線はその細かい氷が20cmほど堆積して、帯状に波打ち際に土手を造っている。その氷の帯から先は、シャーベット状の波が海岸に打ち付けている。海岸から50m程のところにも、筋状にひろがった流氷が広がっていた。
流氷といっても、こんな細かな氷ばかりで、先遣隊といった風情だ。水平線が白く見えない事だし、流氷本体はまだまだ遥か彼方にいるように思える。
オホーツク海の流氷分布情報は下記のサイトが詳しい
リンク:流氷情報センター 流氷速報
しゃっこ過ぎて、指がもげそうに痛い
それにしても、風がとても冷たい。この画像を撮影するために手袋から手を出しているのだが、1分以上外気に曝せない。もう指はこわばり、iPod touchの液晶画面も、指が乾き切っているのでスワイプしても何の反応も示さない。ああ、指の感覚が無くなってきたぞ。
今年は例年よりも早く流氷シーズンを迎えるという予報が出ていたが、知床の流氷初日はほぼ例年並みだろうと思う。
網走では1月17日に流氷初日(気象台から肉眼で流氷が確認出来た日)が発表されたが、その日斜里町の海岸には氷らしきものが全く見られなかった。
1月20日に斜里町観光協会の職員がFacebook上で、日の出地区で撮影された流氷写真を公表していた。そんな事で今年の知床は、網走よりも遅れて流氷シーズンが始まったのだ。
通常流氷は樺太東部から北海道に伸びてくる。いつもならその先端はオホーツク地方南部の知床半島にまず到着して、それから流氷範囲がどんどん北上していく経緯をたどる。
ところが今年は逆だった。まずオホーツク地方北部の、枝幸町や雄武町付近にから流氷が押し寄せて来た。そして20日にようやっと斜里町で流氷が観察されたというわけだ。これは今年は東の風が強くて、この様になったのだろうと思う。
それにしても流氷が来ると空気が変わる。頬に当たる風はまるでナイフでも切りつけられたように痛む。この寒さだよ。これが斜里の寒さなんだ。この寒さを感じない事には、冬が来たと実感出来ないのが斜里生まれの証拠。
今年は流氷観察の相棒が怪我の治療中なので、去年のように頻繁に流氷に関する投稿はしない予定。
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