2020年の知床観光シーズンがスタート! だが、、、。ひと気が無い知床五湖
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知床にも春がいっぱい
日本の東端、北海道東部の知床にもいよいよ春と呼べる季節がやって来た。流氷は溶け去り、冬の間にポイ捨てされたゴミが現われてあちこちに散乱している。犬との散歩は、別名ゴミ拾いだ。家の軒下に積もった、かって雪と呼ばれていた氷の塊も殆ど無い。これはもう春と言っていいだろう。
そして2020年の観光シーズンがやってきた。冬の間閉鎖されていた知床五湖線も、4月20日に開通した。知床五湖は、地上部の遊歩道はまだ立ち入りが出来ないが、木道は自由に散策できる状態になった。
だが。だが、だが、このウィルス騒ぎだ。例年なら連休前のこの時期でも多数の観光客が訪れるのが知床なのだ。ここ数年は中国人の観光客が大挙して押し寄せていた。木道を行き交うのは中国人の団体ばかりといった景色も珍しくなかった。ところが誰もいない。
そんな事で、今回は誰もいない知床五湖潜入記をおくる。何処にも行けない代わりに、写真でも見て知床に行った氣にでもなってくれれば、ありがたい。
リンク:知床五湖4/20(月)AM11:00より条件付きで開園
観光客が一人もいない観光地
ところが今年の知床五湖の木道は、
誰も歩いていない!
早速オープンした知床五湖に行ってみたのは、実はオレではなくて地元写真家の知床妖精の二つ名を持つキヨちゃん。今回はキヨちゃんの写真を元に知床五湖の様子をお伝えしようと思う。
キヨちゃんは早春の知床連山と知床五湖の写真が撮りたくて、道路が開通になるのを待ちかねて早速出かけてしまった。そんなキヨちゃんは83歳。
道道知床五湖線を走る車はキヨちゃん以外に無く、非常に閑散としていた。まるで完全なオフシーズンのようだったという。
それでも知床五湖の駐車場には、わずか数台の車が止まっていたという。
木道をずんずんと進み知床五湖の一湖に向かう。誰も人影がない。無人の木道をただひたすらと歩む。聞こえるのは風の音と、鳥の囀り、そして葉擦れの音、響き渡る自分の足音。誰ともすれ違うこと無く1湖の展望台に到達したのは、初めての経験だ。
展望台から見る一湖は微風が吹き、湖面にさざなみが立っている。キヨちゃんが撮りたかった絵は、知床連山の水鏡だった。風が収まらないものか、しばらく待ってみることにする。展望台にはベンチが設置されているので、そのベンチで休憩しつつ時を待つ。
誰も居ないので、ベンチに横になって待つこと1時間、やっと他の探訪者が現れた。誰もいないと思っていた展望台に、ベンチで寝ている老人を発見して驚く。きっと知床の物の怪かなんかだと勘違いしたんだろう。それがキヨちゃんがその日知床五湖で出会った、唯一の人であったという。
ゴールデンとは名ばかりの、グレイウィークが始まった。本来なら知床方面に向かう車で、国道は混雑するはずなのだ。だが、車の通りは少ない。いつもの平日以下だ。
そして今年、知床五湖の駐車場は4月29日から5月6日まで閉鎖。いわゆる自粛ってやつだ。その後も開園になるのかどうか未だ未定だ。そして道の駅の営業はもちろん、知床峠の駐車場も閉鎖。知床自然センターも、どこもここも閉まっている。人の消えた知床。今年は知床に来たとしても、ただ車で走り回るしかない。何処にも止まれる場所なんて無いからだ。
何処にも人なんか居ない知床。だけども人のいない知床こそ、実は本来の自然なのだ、とオレは思っている。
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたら有難いです。 東倉カララ