網走のモヨロ貝塚館は見どころいっぱい 1300年前の遺跡が語りかける
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建て替えられたモヨロ貝塚館に始めて行ってみた
先週の日曜日、網走のモヨロ貝塚館に行ってきた。5年前に建て替えられていて、旧館にくらべて展示物が非常に充実していた。建物自体は、古ーい旧館の方が味わい深かったけどね。でもあのままじゃ入館者は増えないわな。
その旧館には小学生の頃に社会見学で行っているから、40年前にはそこに博物館があった事になる。その旧館は、発掘した地層と遺物の上に建物をかぶせたような、切り取り展示がメインだった。新しく建て替えられたこの新館は小さな博物館だが、展示も工夫されていて、見ごたえ十分で、1300年前の人々に思いを馳せたよ。今の日本よりずっと楽しい社会に思えてくる。
平成になってからモヨロ貝塚の再発掘で更にいろんなものが出てきたのだそうだ。そういった展示物の中に、特にオレの目を引いたのは熊の足跡をモチーフにした土器の模様。土器の首を小さな熊の足跡模様がぐるりと取り巻いていて、非常にファンシー。
その他土器にキツネのレリーフを施したものもあった。とても可愛らしくて、昔も今も人はファンシーなものが好きなようだ。だけども今の人間は、生き物の命に対する敬意が全く欠けてしまっている。1300年でここまで劣化するとはね。白いトレーに乗って売っている肉のスライスは、血もあり涙もある生き物だったんだよ。
オホーツクのビーナス
出土した人骨から、当時の女性を復元した絵が展示されていたのだが、オレにはメーメーベーカリーのクミコンにしか見えない。彼女はモヨロ人の血を引いているのかもしれない。
オホーツクのビーナスの複製も展示されていて、これ又見れば見るほど、オホーツク人の審美眼の素晴らしさに嘆息させられる。「元始、女性は太陽であった」という平塚らいてうの言葉が頭に蘇ってくる。今は太陽が沈んだ闇の時代なのかもしれない。男女平等とは名ばかりで、女まで単なる労働力としてこき使われ、消耗品扱いされる社会。平等ねぇ(溜息)。マルクスに騙されてないか?
網走川の逆側から見る網走市は、なんだか別の街のように見える。まるで、初めて訪れた海の町に来たような気持ちになった。
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