ここは桃源郷 屈斜路湖が目の前に広がる露天風呂 コタンの湯 2022年12月29日

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屈斜路湖の露天風呂 コタンの湯

仕事納めの後は屈斜路湖の露天風呂にGO!

今年の10月に屈斜路湖に行った歳に、コタン地区に露天風呂があるのを見つけた。その時はタオルも何も無かったので入浴を諦めた。何時か入りに行ってやると決意したものの、近場とはいえ(斜里からここまで1時間弱)、その後なかなかここまで来る機会がなかった。

2022年は12月29日は仕事納めだった。業務はは午前中で終了。午後から休みの始まりだ。天気は晴れ。よし今だ。露天温泉に行くのなら今だ。という事で急遽車を走らせて、屈斜路湖畔のコタン地区まで出かけたのだ。現地に到着したのは15時過ぎ。もう空は夕焼け色に近付いていた。

コタン地区の中心には丸木舟という食堂兼宿兼アイヌ歌舞のライブハウスがある。その丸木舟の隣の駐車場に車を止める。目的の露天温泉コタンの湯は丸木舟の真裏にあたる位置にあるのだ。

外気は氷点下の露天風呂

屈斜路湖

車外に出てみると、湖面から冷たい風が吹きつける。気温は正確には解らないけれども、体感的に間違いなく氷点下。これでもまだ温かい方だ。というのもまだ屈斜路湖は全く凍結していない。氷結していたら、風は痛いほどの冷たさに変わるのだ。紺碧の水面を見ながら、露天風呂に向かう。駐車場から湯船までは2分ほどの距離だ。岸辺に近いところには、白鳥が沢山集まっている。白鳥がガーガー鳴いている声が辺りに響き渡っている。温泉というよりも、凍りつくほど冷たい真冬の湖を見に来たようなものだ。

この露天風呂・コタンの湯にはしっかりとした男女別の脱衣所が設置されている。とはいえ脱衣所から出れば姿は丸見えなので、女性は水着やタオルで隠しながら入浴すると良いと思う。この日は1人おじさんが(というあたしもおじさんだな)先客として湯船に浸かっていた。簡単におじさんに挨拶してから、手早く服を脱ぐ。早く湯船に入らないと、風が冷たくてて仕方がないのだ。

湖畔の左右の小さな小屋が脱衣場。左が女性、右が男性。真ん中に湯船がある。

外は氷点下、冷たい風が吹きつける。ところが湯の中は、若干ぬるめとは言え十分な熱さの湯。何とも言えない心地よさだ。湯は少し茶色がかったさらさらの水。少し煙のような香りが漂うのは、きっとモール温泉と似た地層から温泉がわき出ているのだろう。浴槽内の温水をよく見てみると浮遊物が結構あるけれども、これは湯の成分なのか、湯船の中の藻などがはがれて浮遊しているのか一寸判らない。湯船の底はうっすらと藻が生えているようで、少しぬるぬるするので移動は注意だ。ぬるぬるするとはいえ、汚い感じはしない。

浴槽内には巨大な岩が真ん中に設置されていて、そこで男女が分けられている。なので女の人も安心して湯に浸かれると思うよ。ただ岩は完全に男女を分断しているのでは無く、湖水に近い端で二つの湯船がつながっている。なので夫婦で来た人達などは、そこで混浴を楽しむのも良いと思う。あたしの妻も入る氣満々だったので、次回は妻と一緒に湯に浸かろうと思う。

屈斜路湖 露天風呂 コタンの湯
真ん中の巨大な岩で男女が仕切られている。手前が男風呂。奥が女風呂。岩の右端は混浴ゾーン

目前に展開する屈斜路湖の絶景 そして白鳥の群れ

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屈斜路湖 露天風呂 コタンの湯
岩で囲まれた浴槽のすぐ外は屈斜路湖

さて、この露天風呂の何がすごいかというと、目の前には屈斜路湖が広がっている。湯の水面と湖の水面がほぼ一緒。なので屈斜路湖に入浴しているようなものなのだ。湯船と屈斜路湖を分けるのは、湯船を囲む岩だけ。風で起きる波紋を見ながら、風を顔に感じながら入る温泉は最高だ。

驚くのはまだ早い。先ほど白鳥が湖畔に見えると書いたが、この湯船のすぐ目の前に沢山の白鳥が群れ集っている。その数ざーっと見て30羽。他にもマガモ等の水鳥も10羽はいた。温かい温泉水が湖に流れ込むので、水鳥のエサになる小魚や昆虫がこの辺りには集まってくるのだろう。彼らは決してハダカの人間を見に集まってきたのでは無い。が、手の届くような目の前におびただしい数の白鳥が集まっている。奴らも全裸なら、こちらも全裸だ。立ち上がって55歳のおじさんのハダカを白鳥に誇示してやった。丸木舟から誰かがおっさんのお尻を見ているかもしれない。湖の対岸は自然林だ。何も氣にならない。

それにしても、こんな本物の露天風呂に入るのは初めての経験だ。建物も無く、ただ湖畔に設置された岩で区切られた露天風呂。柱も何も無く、見上げれば青空が頭上に広がるだけ。そして目の前には湖だ。こんな解放感を感じる体験はめったにない。

ここは結構有名な露天風呂だそうで、その証拠にひっきりなしに観光客がここまでやってきては覗いて行く。さすが人が来た時は立ち上がったりはしないが、誰もいない時などは立ち上がって湖の沖合をながめるこの爽快感といったら、他に比べるものがない。気分は相原コージの漫画に出てくる変態だ。

よくよく考えてみたら、温泉施設以外では屋外で全裸になるような経験は、保育所以来だと思う。なんだろうこの開放感! 人よ自然に帰れ!と月並みな事を叫んでしまいそうになる。

動画も撮影したので、合せてどうぞ。

湯を出て服を着ていると、今度は若い青年が脱衣所にやってきた。台湾の青年だった。10日間の正月休暇を取って日本にやってきたという。そして彼もちゅうちょ無く裸になって、湯船に沈んでいった。こんな場所で平気で裸になれるのは日本人ぐらいだと思っていたが、台湾の人も平気なんだね。彼には日本の旅を楽しんでもらいたいと伝えて、コタンの湯を後にする。

人はたまには自然の中で服なんか全て脱ぎ捨てて裸になるのが良いと思う。人はたまには熱い温泉に浸かるのが良いと思う。そんなわけで露天風呂はその2つを一度に達成出来るとても良い場所だ。次回はマイナス20度の、完全結氷した屈斜路湖を見ながらの入浴を楽しもうと思う。



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