我が愛犬カーシャの思い出 その2 カーシャの秘密「鼻の下の三角形」
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これは秘密 カーシャの鼻の下は短い
今回はカーシャの秘密について書こうと思う。
カーシャはちゃんと血統書もあるラブラドール犬なんだけども、どうもちょっと発育が悪かったようだ。たいがいのラブラドール犬に比べるとカーシャは小柄で、足腰もちょっと貧弱に見える。しかもがに股なのだ。顔つきもラブラドール犬としては、ちょっときつめの顔だった。
先代犬のカララがラブラドール犬としてかなりの器量良しだっただけに、カーシャのそんな個性が余計に目についた。
カーシャの顔は、カララに比べるとちょっとしゅんとしている。マズルの肉のタレ具合がちょっと他のラブに比べると短い。ラブラドール犬はよく、無駄に空間がある唇の中に何かを隠す事があったが、カーシャはそんな事が出来なかった。なのでカーシャはビーグルやキツネのように、スッキリとした顔立ちをしていた。
いやすっきりしているどころか、鼻の下の部分はどうも発育不良だったようだ。というのも、実はカーシャは口をぴっちりと閉じることが出来なかったのだ。カーシャはちゃんと口を閉じたつもりでも、鼻の下には三角形の空洞がいつも現われていた。
鼻の下の部分が他の犬に比べてずいぶん短いのだ。だからその空洞が出来る。そしてその三角形の空隙からは歯が見えていたのだ。カーシャの顔を真正面から見ると、子供が「イーッ」としているように歯が少し見えていた。ちゃんと口を閉じなさい、と言ったって無理なものは無理。鼻の下が短すぎて、どうしても唇と鼻の間に三角形の隙間が出来てしまうのだ。
カーシャはある種奇形なんだろうけども、そんな事も含めて可愛くて仕方がなかった。
目も口も開いたまま寝ていたカーシャ
カーシャは別に口がゆるい犬ではなかったろうが、奇形のせいもあったのだろう。我が家に来た早々から、よく口を少し開けて寝ていた。その頃はよく目も開いたまま寝ていた。目が開いているから起きているかと思っていると、実は寝ていたのだ。もちろん口も半開きのままだった。
そんな時のカーシャに、起きているものと思い話しかけると、ガルガルガルと唸って飛び起きた。きっとびっくりしたのだろう。
今年の4月末に、カーシャは8歳11ヶ月の生涯を終えた。その時の死に顔もやはり、口も目もうっすらと空いたままだった。死後硬直が起きる前に、両方ともしっかりと閉じておこうとしたのだが、しばらくするとやはり開いてしまうのだ。これがカーシャの自然な姿だろうと、そのままにすることにした。
目も口も緩かった犬は、死後埋葬される時もやはり、どちらも半開きだった。いつも半開きだったカーシャの口の三角形が愛おしい。
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