凍れつく知床の港 流氷が来ると港はこうなる 知床流氷2022
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流氷が来ると知床の港はどうなる?
前回は流氷が来た斜里川の河口をお見せした。
今回は流氷シーズンの知床の港はいったいどうなってしまうかをお見せしようと思う。答えはもう浮かんでいると思うが、百分は一見に如かず。
知床の街・斜里はもちろん港町で、斜里駅から10分も歩けば斜里港に到着する。港といっても横浜のような異人さんがやってくる国際港とは大違いだ。
異人さんの代わりに、鮭さんが沢山水揚げされる港だ。例年鮭の水揚げ高日本一を誇るのが斜里町なのだ。そんな日本の東の外れの寒村の漁港の冬景色をごらんに入れよう。
漁船は陸に上げられる真冬の知床の港風景
流氷が来ると漁師は仕事が出来ない。ここ知床地域は1月から3月(時には4月半ばまで)まで海が氷で完全に覆い尽くされるので、船を出すなんて事は全く無理な話だ。
なのでこの時期の漁船は港から引き上げて、港内にこうやって保管、メンテナンスをして春の海明け(流氷が無くなり海が開ける事)を待つ事になる。
凍れつく知床の港
と言う事で、流氷が来ると港はどうなるか? 皆さんの予想の通り凍りつくです。
水面なんか全く見えない。完全氷結のこのスケートリンクは、港と呼ばれる場所です。間違ってもこの上でスケートなんか滑ってはいけない。網走湖のように厚い氷ではないだろうから、落ちたらオホーツク老人のように凍死しちゃうよ。
今回もこの港の様子を、アタシの拙い喋りを交えて動画にしているので、こちらも見てもらいたい。最近はユーチューバ−を気取っているアタシです。
人っ子1人いないがキツネの足跡だらけの真冬の斜里港
そんなんで、人っ子1人いない流氷が来た真冬の斜里港。とても寒い景色に見えるだろうけど、想像以上に寒いとお伝えしよう。
この日は2022年2月6日午前11時。北西の微風が吹き、顔面も凍れつきそうだ。氷に覆い尽くされたオホーツク海を吹き下る風は、もうナイフのように鋭く冷たい。顔の感覚はないので、気がつくと鼻水が垂れている。そんな顔ばっちいおじさんを見かけたらアタシかもしれない。
こんな動くもののいないような風景だけども、野生動物はたくましく活動している。凍る斜里港の水面上には、多数のキツネの足跡が残されている。海鳥の足跡も見つかる。いったい何を食べているのだろう?
そしてこの斜里港は実はアザラシが時たま見られる港でもある。流氷は風によって容易に沖に流されて海面を出したりする。
そんな氷の隙間を見つけてアザラシが顔を出し、氷の上に乗り休憩している様が見られる事もある。残念ながらアタシはそんな現場に出くわした事はないのだが、アマチュア写真家の父がよくそんな景色を撮影している。
今の季節だと斜里川の河口で(流氷で覆われた海と、水面が出ている川の境目だから)そんなアザラシに出会えるかもしれない。
何はともあれ、こんな景色を見に行くのなら、防寒だけはしっかりと。そうじゃないと寒くてこんな景色を楽しむ余裕なんか無くなるよ。
ここまで読んで頂きありがとうございました。記事をシェアしていただけたらとっても有難いです。