「なでて!」犬が人になでてもらいたがる1つの理由 犬は人になでさせて癒やしを与える
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なでて!
家で夕食後などソファーに座ってくつろごうとしたり、寝そべって休憩しようとすると、必ず犬がやって来て頭を「なでれ」(北海道弁で「なでろ」は「なでれ」と言う)と要求する。
そんな時はかわいい愛犬のお願いだからと、ちょっと面倒くさいなと思いながらも、喜んで頭をなで回してあげる。頭をなで回すだけじゃない。おまけに首筋からしっぽにかけて、念入りに背中のマッサージまでしてあげる。その時カーシャは、うっとりとした顔で撫でられている。その顔を見られるのがオレは嬉しい。
でも時々ふと、どうして犬は頭を「なでれ」と言ってくるのだろうという疑念が頭に浮かぶ。どうしてなでられたいのだろう。こんな風になでられたら氣持ちが良いからなのだろうか? 氣持ち良くなりたいからやって来るのか、それとも犬にとってなでられるのは人間のおしゃべり様なもので。コミュニケーションの一環なのだろうか?
そう考えると、犬が「なでれ」とやってくるのは意外と謎な行動だと思う。毎日何度も、それこそしつこいぐらいに「なでれ」とやって来る。そして満足すると、そそくさといなくなる。いったいこれはなんなんだろう?
なでれ! そうしたら氣持ちが落ち着くだろう?
最近犬に命令されるままをなでていて、ふとなでている自分の氣持ちの方こそ、実に晴れ晴れとして、爽快な気分になっている事に氣がつく。犬になでれと云われ、無心になって犬の頭をなでる。
首筋、背筋をマッサージしてあげる。人間が何故ここまで犬に奉仕する必要があるのだろうか? だが、云われるままに犬にご奉仕をしていると、何故か充足して、満ち足りた気分になっている自分に気がつく。これはいったいなんだろう?
カーシャと一緒に暮らして、今年で6年目になる。メンコくて仕方のない存在だ。なので「なでれ」と云われれば、喜んでなでてあげている。が、ここでふと氣がついた。これまで犬が「なでれ」と要求していると思っていた。犬が氣持ち良くなる為に、なでてもらおうと思っていると。だが、これは人間の勘違いじゃないのかなと思うようになった。
撫でれ! 私の氣があなたを癒す!
犬が「なでれ」てとやって来るのでは無く、犬は人間に「なでさせてやっている」のではないか。犬を飼っている人なら分かるだろう。犬は天使ちゃんだ。本能で生きてはいるが、とても愛情深く、家族の役に立ちたいと常日ごろ思っているように見える。
そして犬は自分に癒やしの力が備わっている事を自覚しているんじゃないのか? 犬をなでる事で、人間がやすらぎを感じ、ストレスが減じる。犬をなでる事で、人は癒やしを感じると云う事だ。
だから人間が悲しんだり、何だか疲れているなと思えば、「私をなでなよ。元気でるよ!」とやって来る。何かの作業に根をつめてやっていると、犬がやって来て「なでれ」と要求する。しかも絶妙のタイミングで。
そんな時、作業を中断させられるのが少しいまいましく感じるものの、それでも犬をなでてあげるのだ。するとそれまでの緊張が和らぎ、疲れが軽減している事に気がつく。
そう、犬はなでてもらう為に人間の所にくるんじゃない。人間になでさせてあげているんだ。人間が疲労に気がつかないときや、苛々して落ち着かない時、悲しんだり、落ち込んでいる時、そんな時に犬はやって来る。「なでれ」とやって来る。
犬は人間に癒やしと悦びを与える為に、なでさせてあげているのだ。そう思うと、なおさらの事、我が犬が愛らしく思えるのだ。犬と人間の付き合いはもう数万年になると云う。人間は犬のそうした不思議な力にこれまで励まされてきたのだ。
なでれ! 私は天使ちゃん!
じゃあ何故犬は人間にそういう癒やしを与えるのか? それは分からない。ただ犬は天使ちゃんだからという理由じゃダメだろうか。犬は人間が疲れていたり、困っていたり、気分が落ち込んでいたりするのをちゃんと分かっている。
カーシャがしつこく「なでれ!」とやってくる時は、自分でも気がつかない疲れが溜まっている時が多い。そんな時は素直に犬の要求に従う。今やっている作業の手を止めて、カーシャが満足するまで撫でてあげる。カーシャから氣をチャージしているのだ。
でもそれじゃ犬の氣がどんどん減ってしまって病気になってしまう。だから犬には散歩が大事なんだ。犬は散歩して氣を充実させている。そう思うと、犬の散歩は手が抜けない。
ここまで読んで頂きありがとうございます。
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