知床に桜前線到着した5月 斜里の静かな桜の園

知床にも桜の季節到来

知床にも遅い春がやって来た

日本の東端、知床地域にも、ついに桜前線がやって来たぞ。犬と町を散歩すると、あちこちにピンク色に染まった木々が目に入ってくる。桜の木はこんなにもあちこちの家の庭に植えられていたんだな、と気がつくのがこの時期。

巷では平成最後の桜なんて言い方が一時言われていたが、ここ知床では平成31年度中に桜は咲かなかった。なので平成最後の桜は、去年の桜がそれに当たる訳だよ。

そんな事はどうでも良いのだが、ここ知床・斜里地区の桜は平年通りだと5月の連休明けに開花する。今年はちょっとだけ早く、連休中の3日ごろに開花、そして満開を迎えた。

4月の終りから5月の頭に決まってフェーン現象

この時期のオホーツク地方では、決まってフェーン現象が起きる。そうするとそのフェーンの影響で気温が急上昇、それにつられて桜が開花してしまうのだ。今年も5月に入ってすぐにフェーン現象が起きて気温が急上昇した。それで桜も目出度く開花となった。

ただ残念なのはフェーンで開花すると言う事は、強い風が吹くって事。連休最終日の5月6日は、せっかく桜が満開になったと云うのに、強風のためノンビリと楽しむ事が出来ない。せっかく咲いた桜が吹き飛んでしまわないかと心配ばかりが先行してしまう。風が止めばノンビリと花見でもと思っていたら、今度は雨が降りだしてしまったりして、気がつけば葉桜なんて事はいつもの事だったりする。

今年は桜の季節が一寸早い。そんな事を言うとするとすぐに地球温暖化馬鹿(といって、自然現象としての温暖化、太陽黒点の活発化による温暖化まではオレは否定しない。あくまでも二酸化炭素で温暖化すると云うあのインチキだ)が出てくるので嫌になる。ちょうど20年前の事なのだが、4月の末にフェーンが襲来して、4月の30日だというのに、最高気温が30度を超す日があった(その時日本で一番暑い地域がオホーツク地方だった。たぶん4月末の最高気温の日本記録になったと思う)。その時も桜がすぐに開花して、まだ4月なのに桜が一気に咲いてしまった。

2007年はオレが結婚した年なのだが、この時の春はずーっと寒い日が続いて、桜が開花したのは連休後だった。6月頭のオレ達の結婚式の日には、まだ一部の桜が咲いていたのを思い出す。

斜里町内の桜の名所 少年の森

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それはさておき、斜里町内で桜の見事な場所としては、朱円小学校の前庭が有名だ。かつて、その小学校前の個人商店では、花見用のジンギスカンセットを貸し出しするほど、多くの人が訪れたようだ。今ではその桜の木々は病気の為に酷い状況になっていると云う。病気の木を伐採したり等、大手術しなければもうだめだろうと、知り合いの専門家が言っていた(今手を入れても立派な桜の園に戻るには30年はかかるそうだ)。

今さえよければいい人がいるようだ。朱円を桜を楽しむなら今です。来年はないなんてこともあるかもしれない。それほど危機的な状況です。

斜里町観光協会の林さんがちょうどFacebookで、この朱円の桜について投稿していた。その投稿を見る限り、素晴らしい桜の咲きっぷりだが、いつまで楽しめるものやら。

少年の森

少年の森桜並木
ここが少年の森の桜並木です

斜里町内にはもうひとつ、それほど知られていない桜の森がある。知床博物館の隣接地で、ちょうど斜里町役場庁舎の裏にある公園の中にある広場だ。特に看板や標識はないのだが、「少年の森」と云う名がついているらしい。

役場庁舎の北側に巨大な倉庫があり、その右側に公園に続く遊歩道がある。その遊歩道を真っ直ぐ10mも行くと博物館の敷地を見下ろす斜面に出る。ここはオレが勝手にシャリウッド・ヒルと呼んでいる地域だ。

遊歩道を行くカーシャ
こんな遊歩道を歩きます。カーシャはすぐに道をそれます

そこから遊歩道を左に折れ、そのまま20m程進むと津軽藩士の殉難慰霊碑が見えてくる。そのまま遊歩道を進み慰霊碑を廻るように道が続くので道なりに歩くと、道路が階段状になりちょっとした坂を下る事になる。その坂を下ったところが、その少年の森。この広場は、西に隣接する斜里大谷幼稚園の広場だと言う話も聞いたのだが、いったいどういう所属なのだろうか?

階段
手前の階段を下った先が少年の森

この広場はオレが子どものころからあった単なる空き地だった。小学校や中学校の遠足なので、ここで炊事遠足などをやったような気がする。そして20年ほど前にこの広場に「知床花木愛郷会」が桜の木の植林を始めた。今ではそれらが立派に育ち、春には素晴らしいピンク色に染まるようになった。春にこんな美しい景色が見られるのも、知床花木愛郷会の皆さんのおかげです。

車が直接入り込めない公園と云う事もあってか、ジンギスカンなどをする人もおらず、こんなに見事に桜が咲いていると云うのに、この日は誰にも会う事が無かった。去年ここを訪れた時には、子ども連れのお母さんが散歩に立ち寄って、この景色を楽しんでいた。そんな静から空間が嬉しい。

この知床のピンクの桜だけども、女房曰く関東はもっと白っぽいと言う。関東から北海道に嫁いできて、桜の色がとっても濃い事に驚いたそうだ。そういや関東の桜は白っぽかったような気がする。

桜並木
少年の森の桜並木。この緩い坂を登り切ると、博物館の裏側を見下ろす崖になります

ひっそりとした桜の園。静かにその薄桃色の木立の間を歩く。すぐ近くから、博物館で保護されているオオワシの鳴き声が聞こえてくる。そういや、オレが子どもの時にここは、大嫌いなルピナスばかり繁茂していた空き地だったなぁ。

知床花木愛郷会の看板
知床花木愛郷会が植樹を記念した看板

ここは静かでとても落ち着く良い場所です。仕事をサボって、芝生の上に寝ころんで桜と空をぼーっと見るには最適の場所。人も殆どこない。だからジンギスカンで花見なんか絶対にするんじゃないぞ。


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